当館は、下呂温泉の北東、湯之島山の中腹に、昭和六年に創業した温泉旅館です。
玄関や木造三階建ての本館、内湯温泉付きの別館、特別室、貴賓室、
そして、娯楽を目的に建てられた洋館など、当時のままの姿で営業いたしております。
その玄関、本館への渡り廊下、そして本館は、
平成22年(2010年)国登録有形文化財に登録されました。
当館は、昭和初期の貴重な建築に宿泊できると、皆様から評価を頂いておりますが、
その建物もさることながら、自然を楽しみに来てくださる方も非常に多くおられます。
下呂の温泉街から、少し山の上に上がった五万坪の敷地に建っていることもあり、
国道や温泉街の喧騒からは隔絶された立地と、山の中腹の自然を利用した環境は、
温泉街の賑わいとは一線を画した静寂と癒しが存在します。
自然に癒される空間を目指した往時の人々の感覚や思いが、
現代に生きる私たちに、そのまま残されています。
近年は、訪れていただくお客様に、もっと、この豊かな自然を愛でていただきたいと、
本館の面する庭の小川に蛍をよみがえらせようとプロジェクトを立ち上げたり、
遊びに来る小動物や野鳥などのために巣箱を設置したりもしています。
下呂温泉湯之島館のホームページをご覧頂きありがとうございます。
当館も、創業以来、はや八十年の時を刻みました。
昭和のはじめ、飛騨には鉄道もなく観光客もまばらで、
下呂温泉も「飛騨の秘湯」「飛騨の霊泉」と言われていたと聞いています。
全国各地に鉄道が敷設され、日本中に鉄道旅行ブームがまきおこりました。
もちろん、この飛騨にも国鉄高山本線が開通しました。
そんな頃、この下呂温泉に、「日本有数の温泉保養施設」を目指して建設されたのが当館です。
通称「下呂富士」といわれる山の中腹、
広大な山林の一部を、自然との調和をテーマに建設されました。
樹齢数百年の杉や檜をうまく生かしながら、
それを縫うように建物そして庭を形作っています。
これだけの自然と建物を維持するのは大変な事ではあります。
台風や大雪などの影響で、数百年の木を伐採せざるをえなかったり、
木の成長に合わせて、建物を一部改修したりと、いろいろ気を使うところです。
ただ、幸いにも、当館の先輩達の努力により、八十年の歳月を乗り越え、
創業当初の姿が、ほぼそのまま残されています。
今となっては、緑に囲まれた、この壮大な庭と建物は大変貴重であり、
宿泊施設と言う枠を超えて、文化的な価値も感じております。
そして、少しでも多くの方に、昭和のはじめの日本のよさを感じていただきたいと、
この自然と建物の維持に責任を感じております。
また、創業当初から、従業員一同、心のこもったおもてなしを心がけています。
温泉旅館とは、お客様が普段のお仕事や雑務から解放され、
心身共にリフレッシュできる場所。
そのための自然であり、そのための建物、そしておもてなしであると。
当館に残る古い資料に
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温泉地の歓楽郷化するは、自然の成行きと云えばそれまでだが、
それは温泉そのものから云えば外道である。
温泉療養は疾患の治療のみならず
俗務に疲れた心神の快復をはかること。
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本館は、「親切に清潔に居心地良く」をモットーとし
「日本に名所が又一つ」の実を裏切らないやうに、
従業員全部が互ひに相戒めて細心の注意を怠つてはいけない。
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とあります。
建物や自然のみならず、当館に脈々と受け継がれる、
おもてなしの心もしっかりと受け継ぎ、
日本の旅を、皆様にご提供で来る事を幸せに感じております。
そんな、湯之島館、古いです。
「レトロ調」と言う言葉を時に耳にします。
そんな時、湯之島館は「レトロ調」ではないと感じます。
「レトロ調」では無く「レトロ」だからです。
確かに、古くはあります。
しかし、八十年の時を経ないと出せない味わいがあることも事実です。
時間がゆっくりと流れていたであろう、昔がここにあります。
「味わいがわかる大人の方」に、
「味わいのわかる大人になりたい方」に、
是非、お越しいただきたい宿。
それが湯之島館です。
静かな自然の中で、
ゆっくりとした時間の流れを感じられる、
そんな、日本の旅をお考えの方、
是非、湯之島館をその候補に入れていただければ幸せです。
下呂温泉 湯之島館 従業員一同